演出上のマイクスタンド脱着に対応しました
MV撮影の現場で、「最初はスタンドで歌い、途中からマイクを外してハンディで歌いたい」というご要望をいただきました。
ヴォーカルマイクはいわゆる"ガイコツマイク"。ヴィンテージルックのアイコンとして画に強い一方、構造上ヨークがスタンドに固定されるため、演奏中にワンタッチで抜き差しする用途は本来想定されていません。ネジを緩めて外す動作は、カット中の一瞬では成立しません。緩めた状態のまま歌えば当然マイクはグラグラして安定しません。
そこで今回はマイクスタンド用のワンタッチカプラ(クイックリリースアダプター)を使用しました。スタンド側とマイク側にそれぞれ受け/挿し込みのパーツを付け、演者はワンアクションでマイクを抜き取れます。差し戻しも同様に一動作。抜いた瞬間にハンディ持ちへ移行できるため、演出のテンポを止めません。
MV撮影での使用だった為、音質面の配慮は必要ありませんでした。ライブや録音であれば脱着時のタッチノイズやカプラの擦れ音はマイク本体に伝わりますので、リハーサルの段階で抜き取り角度と手の位置を演者と共有し、余計な接触音が乗らないポイントを詰める必要があります。細かい調整は必要なさそうだったので一安心。
こうしたワンタッチカプラは、普段のロケやPAの現場では実はほとんど出番のない機材です。それでも演出上「必要だ」と言われたときに、その場で「できません」と返さずに済むかどうかは、こういう地味な備えの差だと考えています。
音に関するニッチなご要望も、まずはご相談ください。
| 実績日 | 2026.07.21 |
|---|---|
| カテゴリー | 音声・音響 |
| 担当範囲 | 音声技術担当(ヴォーカル収録・マイクセッティング・機材手配) |