物語の鍵となる足音を単独収録(オンリー)し、環境音とつなぎ込んで映像に付ける作業でした

ショートムービーの撮影に録音部として参加しました。
今回の作品にはセリフがありません。そのため音声の仕事は、現場での環境音の収録と、物語のキーとなる足音を単独で録り、後から映像に付けていく作業が中心となりました。
台詞や効果音を本編とは別に単独収録することを、業界では「オンリー」と呼びます。足音の場合、本来は編集が上がった映像を見ながら、スタジオで画に合わせて録るのが基本です。歩幅も、床材も、体重の乗り方も、画の中で起きていることに合わせて作り込んでいきます。
ただ今回は、映像を確認できない状況での収録でした。そこで、まずはロケーションで足音そのものを必要な種類だけ押さえておき、映像が上がった段階で私が編集で組み立てていく、という進め方を取りました。現場で録る段階では、後の工程でどう使うかを想定して素材の幅を確保しておくことが重要になります。
作業の実感としてお伝えしたいのは、足音を映像にタイミングよく置いていくこと自体は、実はそれほど難しくないということです。画に合わせればよいだけですから。本当に難しいのは、その後ろで流れている環境音を違和感なく繋ぐほうです。足音を差し替えれば、その周囲の空気も一緒に切り替わってしまう。カットごとに違う環境音が顔を出せば、観ている人は理由の説明できない「引っかかり」を覚えます。そこが自然に繋がっているかどうかで、画への没入は大きく変わります。
音の役目は、観る人が自然と感情移入できる状態をつくることです。ですから録音部は、何も気づかれないのが最高の結果ということになります。音が良かったと思われるより、そもそも音の存在を意識させないほうが正しい。
とはいえ、たまには褒められたいというのも本音です。
映画・ショートムービーの現場音声、オンリー録り、素材収録から編集まで、まとめてご相談ください。
| 実績日 | 2026.08.02 |
|---|---|
| カテゴリー | 音声・音響 |
| 担当範囲 | 録音部(現場同録・環境音収録/足音オンリー収録/編集作業) |