音声・音響

ショートムービー ロケ音声/和装への仕込みマイキングと同録

/録音部(ロケ音声技術担当/ワイヤレス仕込み・同録・アンビエンス収録)

台詞のないシーンでも息遣いを逃さない。着付け段階からのワイヤレス仕込みで同録対応。

ショートムービーの撮影で、ロケ音声を担当しました。

事前の打ち合わせでは「セリフのないシーン」と伺っていたため、当初はアンビエンス収録を軸に、映像を補う環境音をしっかり押さえる方向で準備を進めていました。ところが台本が上がってきた段階で内容を確認したところ、確かに台詞としてのセリフはないものの、演者の息遣いや、動作の中で思わずこぼれる声が随所にある。これは環境音マイクだけでは拾いきれないと判断し、当日はピンマイクを持ち込みました。

衣装が和装だったため、仕込みは着付けの段階から入らせていただきました。襟元にマイクを仕込み、送信機は帯の中へ。着付けが終わってしまうと後から手を入れられませんので、このタイミングを逃さないことが重要です。

映画・ショートムービーの現場は、テレビ番組とは前提が違います。テレビであればピンマイクが多少見えていても許容されますが、映画では「すべての機材を画に映さない」ことが原則になります。隠し方は衣装によって毎回変わり、しかも事前に十分な打ち合わせができないことのほうが多い。衣装の素材、擦れる箇所、演者の動き、その日の環境音——現場でこれらを確認し、その場で判断していく必要があります。今回のような和装では、帯や襟という布の重なりを味方にできる一方、動きに伴う衣擦れがそのままノイズになるリスクもあり、位置の追い込みが効いてきます。

記録用のレコーダーはコンパクトなフィールドレコーダーをバッグに組み、ワイヤレス受信機とあわせて機動性を確保しました。移動の多い現場でも、機材が撮影のテンポを止めないことは録音部の仕事のうちだと考えています。

セリフを明瞭に録ることはもちろん重要ですが、それ以上に、息遣いのような細部を映像に乗せられるかどうかが、観る人の没入感を左右します。台詞のないシーンだからこそ、音の情報量が画の説得力になります。

ちなみに——同じ仕事なのに、ナレーション収録では「エンジニアさん」、テレビ番組では「音声さん」、映画では「録音部さん」と呼ばれます。現場で「録音部OK?」と聞かれて、ああ自分か、と一瞬考える。昨日はエンジニアだったのに、と。呼び名は変われど、やることはひとつです。

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実績日2026.07.29
カテゴリー音声・音響
担当範囲録音部(ロケ音声技術担当/ワイヤレス仕込み・同録・アンビエンス収録)

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